整形外科・先進医療のイメージ画像

私はこれまで急性期の整形外科病院にて多数の骨折や人工関節置換術の手術を経験させていただきました。手術治療というのは、骨折による変形や、組織が変性して症状をきたしている患部を金属による内固定、または切除し人工関節に置換することで劇的な症状改善を期待することができます。
一方で、手術治療は必ず麻酔を行い体にメスをいれるという患者様に大きな侵襲を伴う処置になります。残念ながら手術や麻酔による合併症の可能性は0ではありません。
患者様の中には、手術には恐怖心がある方、持病があり手術や麻酔が難しい方、仕事やご家庭の事情で入院は難しい方など様々な理由で手術治療を躊躇される方が多いのも事実です。
これまでのクリニックにおける一般的な治療では、そうした患者様に対しては内服薬や外用薬の処方、注射、リハビリテーションなどによる治療を行っておりました。しかし、患部の状態によってはそれら従来の治療法だけでは十分な症状改善を得られないこともありました。
医学は日進月歩の速さで進化しています。患者様の状態によっては手術治療が最善の選択肢となることもありますが、当院では従来の治療と手術の間を埋めるような選択肢を提供することを目的に、様々な医学的エビデンスに基づいた新しい治療法や技術を積極的に取り入れています。
従来の治療とこれらの新しい治療をうまく組み合わせることで、皆様の健康的な生活のお役に立ちたいと考えています。

ラジオ波焼灼療法(Coolief* 疼痛管理用高周波システム)

ラジオ波焼灼療法(Coolief* 疼痛管理用高周波システム)のイメージ画像1
ラジオ波焼灼療法(Coolief* 疼痛管理用高周波システム)のイメージ画像2

対象:変形性膝関節症

Coolief* 疼痛管理用高周波システムは、2023年6月に保険適応となった新しい治療法です。この治療法は、従来の保存療法と手術療法の間に位置づけされています。

ラジオ波焼灼療法(Coolief* 疼痛管理用高周波システム)のイメージ画像3

超音波(エコー)を見ながら膝の3つの末梢膝神経(感覚神経)に対して、高周波(ラジオ波と呼ばれる電磁波)を流し、感覚神経を部分的に焼灼し、痛みを軽減する治療です。ラジオ波にて焼灼することで従来の治療では改善しなかった変形性膝関節症に伴う疼痛を改善させます。

ラジオ波焼灼療法(Coolief* 疼痛管理用高周波システム)のイメージ画像3 ラジオ波焼灼療法(Coolief* 疼痛管理用高周波システム)のイメージ画像4

入院を必要とせず、外来にて日帰りで行うことが可能です。処置による合併症などの報告も少なく、従来の内服、ヒアルロン酸関節注射などよりも高い疼痛改善効果が期待できます。また手術(人工関節置換術など)の適応がない方、様々な事情で手術を受けられない方にも有用な選択肢となります。

体外衝撃波治療
(BTL-6000 トップライン®)

体外衝撃波治療のイメージ画像

対象:腰痛症、肩こり、肉離れ、肩関節周囲炎、外側上顆炎(テニス肘)、内側上顆炎(ゴルフ肘)、アキレス腱炎、膝蓋腱炎、足底腱膜炎など

体外衝撃波
(英語:Extracorporeal shockwave)治療とは、非侵襲的に組織の深部までエネルギーを伝播し、組織再生を促進する治療法です。体外衝撃波は1980年代に腎臓結石の治療に初めて使用され、現在は理学療法、整形外科、スポーツ医学、リハビリテーションなどで幅広く使用されています。
当院では拡散型体外衝撃波を使用することで、身体の表面から体内に衝撃波を拡散させ、組織の炎症や疼痛改善、筋緊張の緩和などが期待できます。さらなる研究が進んでおり適応となる疾患が拡大している治療のひとつです。

自己血製剤を用いた
バイオセラピー
(PFC-FD™)

自己血製剤を用いたバイオセラピー(PFC-FD)のイメージ画像

対象:変形性関節症、腱板損傷、外側上顆炎(テニス肘)、内側上顆炎(ゴルフ肘)、膝蓋腱炎、アキレス腱炎、足底腱膜炎、靭帯損傷、肉離れなど

患者様ご自身から採取した血液に含まれる血小板から、さまざまな成長因子を抽出・活性化し血液製剤を作成し、患者様の患部に超音波(エコー)を見ながら注射します。製剤に含まれる成長因子により痛みを抑えてくれる抗炎症作用や損傷部位の自己修復を促進することが期待できます。
当治療は自費診療となります。詳細はお問い合わせください。

ハイドロリリース注射

対象:肩こり、むち打ち、腰痛症、肩関節周囲炎など

超音波(エコー)を使い患部を確認しながら、筋肉や神経などの組織のまわりに生理食塩水を注射し空間を広げることで、筋肉の滑走(すべりやすさ)や神経、血管の癒着をはがして痛みやしびれを軽減させることが報告されています。
超音波を使用することで安全に注射を行うことができます。また生理食塩水はもともと体内の成分と同じ液体であり、注射してもアレルギー反応などの副作用はありません。
しかし効果は長い期間持続するわけではなく、注射により改善した状態を維持できるように、運動(ストレッチ、リハビリ)、生活環境改善をあわせて行うことが必要です。

プロロセラピー
(高張ブドウ糖液注射)

対象:テニス肘、ゴルフ肘、アキレス腱炎、膝蓋腱炎、靭帯損傷、CM関節症、腱板損傷など

高濃度のブドウ糖液を痛んだ組織(筋肉、腱、靱帯など)に注射することで、あえて患部に炎症を起こし、組織の自然修復を促進させる効果があると報告されています。
超音波(エコー)を使用し確実に患部に注射を行います。注射後は患部に炎症が起きるため一時的には痛みを感じることが多く、激しい運動などは控えていただき、痛み止めを併用します。
注射は1~2週間の間隔で複数回継続して行うことで効果が徐々に現れてくると言われています。注射を行う部位や効果などについては研究、報告が進んでいます。

体幹筋力訓練装置を用いた
理学療法

体幹筋力訓練装置を用いた理学療法のイメージ画像1 体幹筋力訓練装置を用いた理学療法のイメージ画像2

対象:腰痛症、脊椎圧迫骨折、骨粗鬆症、ロコモティブシンドロームなど

空気圧を利用した体幹トレーニングを行う機器(Recore)を用いて体幹に巻いたカフ(体幹カフ)からの圧力に対して、押し返す力を発揮することで体幹筋群の筋力値を測定します。ご自身の体幹筋力の数値を把握することで体幹筋群をきたえて腰痛の改善や予防を目的とした効果的なリハビリに役立ちます。

歩行解析による
変形性膝関節症の
危険リスク把握と予防
(iMU One)

体幹筋力訓練装置を用いた理学療法のイメージ画像2

対象:変形性膝関節症

歩行時の内反モーメント(膝関節にかかる回転力)が変形性膝関節症の一因になると言われています。歩行解析計 (iMU One)を太ももに巻いて装着し10歩(5m)ほど歩くだけで、歩行時の膝への負担を解析することができます。膝への負担を数値化することで、変形性膝関節症のリスクを予測し、運動・日常生活における指導や訓練などをリハビリにて行います。